2010年3月29日月曜日

「なにをすべきか」と「どうやるか」は次元の違う話



 ごはんを大盛りにする食堂、おいしいお米を使う食堂はお客さまが多いようです。誰でも腑に落ちる話、当たり前すぎて「そうだね」で終わってしまいそうですが、実は少ない。売値とコストのせめぎ合いで分かっていてもしない店が多いのが事実。そこにチャンスがあります。

「顧客の目線に合わせる」とは、やって当然レベルですから「並」です。これでは忘れられないサービスには届きません。リピーター、固定客を作るには、忘れられないサービスでないと届きません。

しかし現実は、やって当然の並のレベルである「顧客の目線に合わせる」ことすら出来ていない状態です。ごはんを大盛りにするには、コストの問題があるので簡単だけど難しい側面があります。しかしコストに関係しないサービスなら忘れられないサービスに引き上げることは出来るのです。

ところがそれも少ないのが現実です。こちらの課題はめざすレベルの確定と実行するモチベーションです。めざすレベルを確定する場合に同業他社を参考にしているので、自ら限界を作っています。

たとえば牛丼屋チェーン同士の接客を見たらほぼ似たりよったりです。どうしてそうなるのか不思議です。「価格破壊」はあるが「サービス破壊」を耳にしません。どちらが簡単かというとコストアップ無しにできる「サービス破壊」の方です。

牛丼屋チェーンを回ってみたら、いくらでも改善の余地があることが分かります。しかし価格・サービスとも横並びなので、お客さまもこんなもんだろうと思っているので改善の余地に目をつむっています。顧客の目線以下で商売ができるのは、価格競争ばかりで「サービス破壊」をするものが出て来ないからです。

背景にあるのは、売上至上主義の挫折から利益至上主義への転換、その柱がコストカッターと化したコストコントロール主義です。そのつじつま合わせの結果、ひとつ間違えば営業の存続すら難しいギリギリのマニュアルの世界です。空洞化している部分がありながら手をつけようとしてできないのか、最初から無視しているのか定かではありませんが、チャンスは大きな口を開けて待っています。

チャンスをものにするのは「指示命令型」か「自律型」かの選択次第です。

「指示命令型」はマネジャーから末端まで指示して進めるマネジメント方式。
最初は効果抜群の典型的なベンチャータイプですが、規模の拡大とともにマネジメントに限界が生じてきますが、価格競争で乗り越えようとしています。

「自律型」は、「なにをすべきか」については末端まで徹底的に浸透させ「どうやるか」についてモデルを示すものの可能な限り個人に任せるやり方。セルフマネジメントの世界です。それを可能にしているのは、「なにをすべきか」と「「どうやるか」の徹底にあります。個人は指針とモデルを参考に、自分ができる最高のものを実行しようとします。なぜ実行しようとするのか、答えは簡単で、仲間がしているからです。新人に対しては先輩がサポートします。その光景はサークルやボランティアのようにも見えるのが特徴的です。

そのレベルに舵を切るかどうかはともかく、「どうやるか」は大切であることに間違いありませんが、「なにをすべきか」を浸透させない限り、いくらでもある改善の余地が放置されたままで、チャンスは置き去りです。

▼ライフスキル講座 ここから


マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

もっと忘れさせないサービス



前回の「忘れさせないサービス」ができたら、「もっと忘れないサービス」にステップアップします。

  最近、ちょっとした「幕末ブーム」ですが、この時代と戦国時代ではヒーロー像に違いがあります。戦国時代はトップに注目が集まりますが、「幕末」は下級武士の群れに注目が集まります。魅力ある上司や師もたくさん登場しますが、牽引力になっているメンターは、「外国」ですね。

メンター(Mentor)とは、良き助言者、指導者、という意味。先輩社員や上司を指導者として、業務上の問題点のみならず、職業人としてのマナーなどについても学びます。でも本当に優れた上司は自分をメンターにさせません。より広い世界に目を向けさせ、外部にメンターを求めます。幕末はこの点がはっきりと出た時代といえます。

「忘れないサービス」を実現するには、メンターの力がエネルギーになります。前回お話した「忘れないサービス」は業界の範囲で優ることでした。それができたら、一刻も早く「もっと忘れないサービス」にアップグレードしますが、そのときに外部にメンターを作ることが欠かせません。

つまり「もっと忘れないサービス」は業界の範囲で優るのではなく、全小売サービス業の範囲に拡大するのです。なぜなら、お客さまは対象となる業界内の比較をするのではなく、自分が利用する範囲で満足度の比較をしています。

クレームになるとき、言葉にはしませんが、たとえば「なんだ、この店は!スタバを見習えよ、えらい違いだな」こんなふうに心のなかで評価します。だから異業種であってもそのメンターがスタバになっても、王将になってもいいのです。全部集めてその頂点に立つことをめざしてもいいのです。

頂点に立つほど、高く売れるからです。ムリに高く売らなくてもいいのです。高くても売れるとはそれだけ価値があるということなので、どんどんお客さまが来るということです。

分かっていることですが価格について整理しておきましょう。売価とコストの差が利益です。そうはいっても(原則ですが)お客さまがその売価で買ってもいいと判断しないと買いません。お客さまは支払ってもいいと思う価格以下でないと買いません。つまり店側にしたら、コスト以上にどんどん価値を高めていくと利益が大きくなるわけです。

お客さまが買いたい価格より下回って販売したら随分得をしたと思います。加えてサービスが想像を越えたレベルで良いとインパクトが大きくなり、忘れられなくなります。
もともと、コストと支払ってもいい価格の差に、特別な理由があるわけではないのです。
つまり支払っていい価格に意味付けをしているのは、お客さまなのです。意味をつけやすいようにするのが「サービス」です。

サービスがきちんといい評価できるほど、“支払っていい価格”は高くなります。高くなっても、据え置きにしたら、お客さまの利益が大きくなるので満足度が高くなります。もともと価格は満足度とコストで決まっているのに、満足度があがればあがるほどお客さまの利益は大きくなります。利益が大きいとまた利用したいと思います。

私たちのやり方で、「安い!」と思わせることは可能なのです。しかも、ただ安いだけではない、満足度がどんどんあがるのです。


マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

忘れさせないサービス



たとえすべての面で他店を圧倒していても、すべてがいいことを強調しては効果がありません。絞り込んだ「特長」を前面に押し出して最高の強みを浸透させていく・・・そうして見込客、さらに新規客を作っていきます。

新規客には、3日以内にサンキューメールを送ると効果的です。それには、メールアドレスの獲得と、3日以内に送れる態勢が必要です。
本当は全員に人にも送りたいのですが、アドレスの獲得が難しいので、少なくともアドレスを登録してくれた人には送りたい。

なぜなら、忘れさせないためです。
あなたは、3日以上前のことをどれだけ思い出せますか?
人は忘れるものです。スタッフもお客さまも同じです。だから「忘れないサービス」が絶対条件です。「忘れないサービス」の実行は理想の話ではなく、現実的な行動なのです。

20:80の原則はここでも生きています。「授業を受けても80時間以内に復習しないと80%は忘れるといいます。」つまり80時間(約3日)を過ぎると80%の人は、優れたサービスを受けても忘れるということです。

実際、どんどん成長する人は、聞いたその日のうちに実行しています。これは、学校でも、ビジネスでも同じで、どんな業種にも共通しています。
つまり3日以内にやらないと、どれほど感銘したことでも実行に移すことはないのです。

さらに3週間、3ヶ月が節目になります。3ヶ月は最終リミットだと考えるべきです。新入パートナーの教育も、店の改善も同じ。転勤して3ヶ月以内に必要な改善ができないと後は困難になります。なぜなら意識が固まってしまうからです。
「鉄は熱い内に打て」と言いますが、熱いのが20%というわけです。

忘れさせないサービスがないと、リピーターになりません。忘れさせないサービスとは、どんなサービスでしょうか?他に類を見ないサービスです。言うのは簡単ですが、みんな競争しているので、実際には難しい。

ところが難しいと思うところに落とし穴があります。「サービス」「接客」という大きな単位で考えるから難しいのです。作業とは動作の集合ですから、動作単位で変えていけばいいのです。

勉強と同じで「英語を話せるようになりたい」と考えるから難しいのです。
英語を話せるようになるには、単語・文法・発音・文化をマスターしていきます。あなたの隣の人が単語100をマスターしているとしたら、101マスターしたら隣の人より、上になります。

さて、あなたと隣の人を前にして、審査員が、どちらが堪能ですか?と質問します。
ふたりとも自在に話せる状態ではありませんが、質問者は単語をどれだけ知っているか確認します。明らかに差を感じさせるには、いくらぐらい多くマスターしておけばいいでしょうか?101では差を感じませんが120だったら差を感じるでしょう。

小売サービス業とはいうのは、地域での競争なので、日本一でなくてもいいのです。でも地域で一番にはなっていたい。地域と言う表現は曖昧ですが、たくさん売りたいのならお客さまが来店する範囲いっぱいにできるだけ広くとります。来店する範囲というのも曖昧でいちがいに距離だけでは測れません。自分たちの活動で変わるからです。それはさておいて、とりあえず来店している範囲では一番になりたい。

一番になるには、動作のひとつひとつで上回ることです。
そういうと難しく感じますが、それほどでもありません。

ひとつひとつの動作、たとえば最初の挨拶で一番になろうとしているか。そういうことです。一番になるために動作をできるだけ分解します。地域一番である動作を徹底的に浸透させます。

このときに「地域一番になる動作」をめざしてはいけません。「地域一番の動作をしている」をめざします。つまり可能性を問うのではなく、実行を問うのです。・・・・することはたくさんありますが、浸透させます。そのコツはすぐに浸透させることです。すぐに浸透させるには指導する側が期限を切ってやり遂げることです。それが一番簡単な方法です。
「授業を受けても80時間以内に復習しないと80%は忘れるといいます。」を忘れないようにしてください。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

2010年3月25日木曜日

店を選ぶ理由とその根拠を具体的に見せる



お客さまの立場に立てば「なぜ、あなたの店を利用しなければいけないのですか」という疑問は自然なものです。店側は、その理由をはっきり伝えなければなりません。

その理由と根拠を見せ続けることが、見込客づくりになります。
理由と根拠を見せ続けていくことで、気にもしていなかったお客さま予備軍は注意→興味→関心の順番で店に関心を持ちます。
つまり、ただ理由と根拠を見せ続けたらいいというのでは余りにも拙い(つたない)。どのように、理由と根拠を見せ続けると、より強く、より早く注意→興味→関心に進むのかを日常的に考えて行動するようにします。

お客さまに「理由と根拠」を見せようとしているのに、ひとりでも反対の行動をするパートナーがいたらデメリットになります。そこで教育・訓練で撲滅に全力を注ぎます。自分の店のパートナーに「理由と根拠」を教えて実行できないようではお客さまに「理由と根拠」をお見せできないのが本当でしょう。

「あなたの店を利用しなければいけない理由」をはっきりと伝えることができるようになった店には行列ができます。

行列ができるようになった店は、「理由と根拠」が、今度は「約束」になります。「約束」を守らないと、「理由」は嘘に変わり「根拠」を提示できなくなります。今度は、批判が待ち受けています。なんとしてでも約束を守るのが店の信用です。約束以上のことができて、「理由と根拠」になります。約束通りでは、当たり前です。約束以下は「裏切り」です。
この状況に耐えて克服することが。店を強くします。つまりパートナー全員が以前にまして成長していることが「理由と根拠」の条件になります。

さて、ここからが問題です。
理由と根拠を、見込客、新規客、リピーター、固定客・・・どのお客さまの目線を参考にして見るかで、することが変わります。

口コミで来る新規客を除けば、新規客をつかむには、実際のサービス力は関係ありません。体験していないわけですからサービス力を知りません。この段階で大事なのは「期待感」だけです。つまり必要なのは伝える力です。理由と根拠を伝える力です。

どこの店でも、サービスがいいことを強調します。食べ物屋さんを見ると分かるようにみんなおいしいと強調しています。大事なのは「いい」ことを強調するのではなく、「どういいのか」を具体的に伝えることなのです。

ところがほとんどはそれを伝えていないのが現実です。そこでお客さまは価格を基準にするしかないのです。
だから安いとお客さまは来ます。その最大の理由は違いが分からないからです。
特に消耗品で品質に差がない場合には安さは大きな魅力です。しかし価格差がさほど大きくない場合には他の要因のウェイトが増します。

売る側が一方的に安さを訴求していないか?
「なぜ、あなたの店を利用しなければいけないのですか?」にどのような答えを出しているのか、それが問題です。

・(存在価値を感じることができる)必要または欲しいものがある
・(存在価値を感じることができる)きちんとした完全な商品(あるいは役務)
・(存在価値を感じることができる)買いやすさ
・(存在価値を感じることができる)気持ちよさ
・(存在価値を感じることができる)コストパフォーマンスの高さ

「サービスの条件を満たしているか」・・・・この問いかけにどれだけ関心を持って仕事しているのか?見込客、新規客、リピーター、固定客・・・お客さまが作られていく真実はそこにあります。

そこでひとり勝ちと言われるユニクロにヒントを見ましょう。
ユニクロは価格の安さが売りです。しかしそれだけではありません。ユニクロが最初、切り札にしたのは「フリース」であり、続いて「エアテック」、「ヒートテック」という素材です。どこにもない商品力を「選ぶ理由とその根拠」にしています。店に行けばなんでもあります状態に近いのですが、「選ぶ理由とその根拠」では逆です。徹底的に商品を絞り込んで商品力の違いをアピールしています。

その結果、「他にない優れた商品を並の商品よりも安く販売している」というイメージを植えつけています。しかも接客レベルは高級品に見劣りしないイメージを大切にしています。?
商品を絞り込むことで違いを明確にして、他で買えない商品力を際立たせて、どこよりもサービスの条件を満たしていることを「選ぶ理由とその根拠」にしているのです。分かりやすさがひとり勝ちを実現しています。

同じことは餃子の王将にも、マクドナルドにも共通しています。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

繁盛する条件




 本当に価格を気にしている人は、面倒を苦にしません。苦にしないのは、安く買うための努力が習慣になっているからです。

 メールクーポンを「もっと簡単に見やすくしろ」というお客さまが、実は利益に貢献していただけるお客さまです。
価格を気にしているようでも気にしていない人なのです。もちろん意識は「安く買いたい」と思っています。しかし面倒とお金を天秤にかけたらお金はいいからさっさとやってくれ」というお客さまなのです。価格が高いだけで動かなくても、サービスが悪いと他店の価格を目印にして動いてしまう人です。

 こういうお客さまは特典のことを聞かれないと怒ります。価格の問題ではなく約束を守らないことで怒るのです。逆に聞かないと「損をした」で怒る人もいます。
さて、どちらのお客さまの方が来なくなる率は高いでしょうか?もっとも儲けさせてくれるはずの「予備軍」、あるいは「貢献済み」のお客さまの方が確率は高いのです。彼らは「価格」よりも「裏切り」に怒ります。

さて、ここに最も大事な問題が潜んでいます。ビジネスはコミュニケーションであること。つまり「商売とは人間の問題」だということです。

ですから、どんな業種でも、会社でも、顧客の目線に合わせろといいます。自分たちの目線で考えるな、行動するなと戒めます。とても大事なことです。
大事なことですが、それはやって当然のレベルなので売上は増えません。だからこれもできないと言うのなら、売り上げは減ります。

 売上を増やすには、お客さまの心を動かさないと増えません。つまりお客さまが考えもしない目線でないと売上は増えません。お客さまの気持ちを動かすには、お客さまが体験していないレベルのサービスを提供をしなければなりません。「こんなこともあるんだ」と気づかせてあげるのが心を動かします。

そこで勘違いする人がいます。奇異なサービスをやって驚かせようとする人です。これはバッドテイストです。バッドテイストは世の中にあふれています。人を大事にしない元気を奪うものです。代表的なものひとつあげましょう。高速の休憩所や駅の売店で売っている由緒のあるみやげ物の中に紛れ込んでいる“土産もの”です。世の中にはもっともっとひどいものがあるので、まだマシな方ですが、買う方も見抜いています。「土地の名前が入ったもの」と基準を下げているので買います。

 「こんなものだろう」という安易な妥協で作られた商品やサービスあるいは店。いまはこういうものが氾濫していますので、慣れた人にはバッドテイストが身にしみ込んでいて、違和感のない人も増えています。売る側にも買う側にもいます。買う側にいるなら気にすることもないだろうと思うかも知れませんが、その発想がバッドテイストです。センスの問題で片付けられない重要なことです。

サプライズの方法もいろいろですが、ここでいう“お客さまが体験していないレベル”とは、「こんなにも自分を大事にしてくれるのか」というもの。つまり、最大の販促は、目的の確かさなのです。(目標とは違います)目的はないがしろにされやすいものですが、優れた目的以上の販促はありません。
なぜなら目的は、サービスの条件を満たす絶対条件になるからです。間違った目的、浸透しない目的のもとで、サービスの条件が満たされることはありえないからです。しかもお客さまの未体験レベルを実現するなら尚更、目的がモノを言います。

繁盛する条件をもう一度整理してみましょう。

・目的
・お客さまが店を選ぶ理由
・見込客(仕組み+注意・興味・関心)
・新規客(仕組み+忘れさせないサービス)
・リピーター(仕組み+飽きさせないサービス)
・固定客(仕組み+卒業させないサービス)

 それぞれ(   )でくくったことが、「サービスの条件」に反映され、表現されていることが繁盛の条件です。

 お客さまが店を選ぶ理由に、価格が安いがあります。その一方で、価格を安くしても新規客が来ない、リポートしないケースもあります。なぜでしょうか?

 この違いは「目的」です。価格差が大きい、小さいではなく、目的なのです。一般に競争相手との価格差が大きい(安い)と目的を伝えやすくなります。小さいと目的が伝わりにくくなります。価格差に経営方針を感じます。たとえば“お客さまの味方に立った商売をしている“というものです。ですから優先順位を間違えていると間違った行動をしてしまうので注意しましょう。つまり方針もないままに、価格が安い先にあると、お客様をないがしろにするサービスをしていても平気というチグハグが起こります。これだと価格差がなくなるともろい商売になります。逆の場合にはお客様はついてきます。つまり価格差が小さくても目的をしっかり伝えることができると新規のお客様もリピーターも来ます。

その根本は、こういうことです。「何年も取引しているところがあるのに、なぜあなたの店を利用しないといけないの?」こう聞かれたとき、何と答えますか?この答えが最大の販促になるものでなければいけません。

では、お客さまがあなたの店を選ぶ理由とはなんでしょうか?普通なら、あなたがパートナー(従業員)全員に一番うるさく繰り返し言っていることです。50文字でまとめてください。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

クーポン券が小さい理由



クーポンメールはなぜ手間がかかるのか?

店はお客さまと協働で作っていくものだとお話しました。
しかし、経営の主体性は会社にあります。ですから、まず店がお客さまに投げかけて、お客さまがキヤッチして投げ返す関係にあるのがほとんどです。

ところで「クーポン券」がなぜ小さいか、その理由はご存知ですか?経費節約?

 では、TUTAYAなどのクーポンメールは、なぜ手間がかかるようになっているのか?その理由も経費節約だと思いますか?TUTAYAのメールは、まず画面の下にスクロールして、 URLをクリックして、クーポンのアイコンのあるサイト内のページに移動して、割引資格を提示できて、はじめて割引を受けることができます。お客さまを集客するだけならそんな手間をかける必要はありません。それにTUTAYAにはすべての会員にクーポンなしで割引するサービスデーもあります。

 いまでは、劇場でヒットした映画でも、1年も経てば廉価版DVDがでます。ヒットした映画ならレンタルもあるし、家族で見るなら断然安く鑑賞できます。
それなのに、古い映画のDVD5枚組ボックスが、リリースされてから3年を経過しても価格据え置きのまま、バラ売りもされないものがあります。

クーポン券、メールクーポン、DVD5枚組のボックス・・・これは全部「価格差別という手法です。価格差別というと、売るために安くしているのだろうと思いますよね。そうです。

「クーポン券」がなぜ小さいか、その理由はご存知ですか?これは価格の扱い方の問題なのです。

価格差別

価格差別とは、基準価格を上回る、あるいは下回る価格設定をすることです。
そもそも価格差別という手法は、市場を独占化したポジションにある会社がするものです。
どうして独占化した会社が、価格差をつける必要があるのか、疑問に思われるかも知れません。
それは現実に、自社のポジションに関係なく価格差をつけて販売している状態になれてしまっているからだと思います。

現実がそうだから、それはそれで受け入れたらいいのですが、但し価格差別の意味を正しく理解しておかないと間違いを冒す可能性があるので注意してください。

価格差別は、最大の収益を得る手法なのです。
価格差別は、お客さまを獲得するために、欲しい収益を我慢してでもがんばろうというものではありません。

独占した状態と言ってもお客さまがついてくる限界があります。
お客さまにはいろんな人がいます。

・高くても買う人
・安ければ買う人
・もっと安ければもっと買う人

などです。そこで市場を独占化した会社は利益を最大化するために、同じ価格で売る必要がないと考えます。
お客さまがついてくる範囲で、高くても買う人には高く売ればいいのです。安くしないと買わない人には安くすればいいと会社は考えます。もっと安ければもっと買う人にはもっと安くしてもいいのです。
そうすると適正な売り方ができて収入も最大化できます。これが価格差別の目的です。
市場を独占化した会社が価格差別をする理由はそこにあります。

効果的に価格差別を実行するには、顧客層と価格をどうマッチングさせるといいのか、会社は考えます。
その代表例をマクドナルド、餃子の王将、 TUTAYA、コンビ二各社に見ることができます。
これらは全国同じ価格で販売していません。
まず都市と地方で違います。さらに同じエリアでも店舗によって違うことがあります。オフィス街と学校の近くでは違います。その上シニア割引、学割があり、さらにメール割引やクーポンなどで価格差をつけています。

その基準の目安が「収入」です。そこで都市と地方で価格差があるというようなことが起こります。
しかし金持ちだから高くても買うとは限りません。収入が低いから高いと買わないとは限りません。忙しいと構っていられない人もたくさんいます。「時間」の問題です。
つまり「収入」と「時間」の有無が、価格差別の基準なのです。

クーポン券が小さい理由

では、どのようにして「収入」と「時間」の有無を把握するのでしょうか?
そこでクーポン券なのです。クーポン券でお客さまの選別をするのです。

クーポン券が小さい理由はここにあります。
メールのクーポンが手間のかかるようにしてあるのも同じ理由です。
お客さまが価格にどれだけ敏感に反応するかを判断するために小さいのです。
お客さまの価格に対する弾力性を見極めているのです。

弾力性とは、弾力性が大きいグループ、安くするともっと買う人たちです。

弾力性が小さいグループとは、価格変動に反応しない層の人たちです。このグループには安くしても売上に影響しないので高い設定をします。

つまりクーポンの扱いが不便なのに使うというのは、安ければ買うというメッセージです。
逆に手間のかかるクーポンなんか使いたくないというのは、高くても買うというメッセージです。
要するにクーポンを発行している会社は、安売りするためにクーポンを出しているのではないのです。メッセージを受け取って、利益を最大化するために価格設定に使っているのです。
これも全国同じ価格で販売していないのと同じ理由なのです。

・高くても買う人
・安いと買う人
・もっと安いともっと買う人

お客さまをグループ分けして、お客さまの弾力性を考慮して「客数×客単価」のバランスで最大の利益を獲得する手法が「価格差別」なのです。

さらにグループわけしておくと、投げ網が使えるので、効率の悪い一本釣りをしなくてすみます。

自己選択型の価格差別

面倒なクーポンを使ってでも、お客さまは設定されたいくつかの価格から、自分の価格を選びます。これを「自己選択型の価格差別」と言います。つまりお客さまは自分からグループ分類に積極的に協力してくれているのです。店とお客さまは、価格の点でも協働しているのです。

TUTAYAの場合、店舗によって価格が違います。しかも新作、旧作の分類も時期も違います。
同じ地域でも、顧客層で価格を変え、品揃えも変えています。
実はこの原型が、アメリカのクルマメーカー、ゼネラルモーターズ(GM)の戦略です。


ゼネラルモーターズの反撃

そこで、もっとも価格差別の本質を理解しやすい事例をご紹介します。
クルマが普及するきっかけとなったのは、1908年、フォード社が当時画期的なベルトコンベアー式工場で作った価格の安いT型フォードの登場です。T型フォードは他社の1/3の価格で購入できたのです。
この生産方式は、チャップリンの映画「モダンタイムス」の題材になるほどでした。
自動車はもはやフォードの独壇場になり、競合他社は合併を余儀なくされました。

統合してできた会社がゼネラルモーターズ(GM)です。それでもGMは競争の対象に ならない存在でした。

1924年のこと。T型フォードの価格は量産に次ぐ量産で発売当初の1/3まで下がっていました。シェアはフォードがT型フォードだけでも 56%を占領、GMは全部合わせても12%程度です。太刀打ちできる状態ではありません。しかし・・・

 GMの反撃はここから始まります。GMは、「サービス力の違い」で打って出ます。お客さまが欲しくなる車を開発、価格が高くてもいい人には高級車、安いのがいいという人には安いクルマ、安ければもっと買いたいという人には、さらに安いクルマというように、お客さまの志向に合ったクルマをフルライン化したのです。これが価格差別の典型です。

この戦略が功を奏して、GMは、フォードを制して全米トップに立ちます。「価格差別」を「サービス力の違い」でやり遂げたのです。


サービス力があって価格が活きる

価格差別をするには条件があります。
「転売」の問題です。
転売できないようにしないと価格差別が難しくなるのです。
A社がB社に高く売りたい商品を、安く買ったC社が転売するとB社に高く売れません。それどころか、C社がどんどん販路を広げて安く売ると、A社は価格差別ができなくなります
これを封じるには、転売できない条件がついていることにつきます。
転売できない条件がついていると価格差別がしやすくなります。

その点、「サービス」は転売できません。これをやり遂げたのがGMなのです。
先にあげたファーストフードやコンビ二も価格差別ができるのは、待たずにすぐ買える条件がついているからです。TUTAYAが価格差別できるのは品揃えの豊富さです。
餃子の王将が価格差別できるのは、早い、うまい、安いです。そして全体に言えるのが立地に合わせた店舗の差別化なのです。

古い映画のDVD5枚組ボックスが、リリースされてから3年を経過しても価格据え置きのまま、バラ売りもされないのは、安くしたらから売れるものでもなく、マニアックな人しか買わないものだからです。だから買った人は転売しないので中古市場にも出ません。

もし中古市場に転売されるようならば、価格は下げざるを得ませんが、それもないので高くしておいた方が最大の利益が出るので高いままなのです。マニアックな人がこの値段なら買うと決断する状態にするのが売る側のスキルなのです。それができると売れた数が少なくてもドル箱になることもあるのです。

値下げ要求が通用したら買い手が喜ぶように、価格の問題はお客さまの視点で観ると、安く買えるのはサービスのように思います。

しかし、売る側にとっては安くても高くても関係がなく、どうしたら利益を最大化できるかの問題なのです。

 たとえばガソリンスタンドのような場合、画一的なセルフサービスが増えるほど、特約店はサービスが封じ込まれる結果、価格差別が難しくなります。サービス力で抜き出たところは価格差別がやりやすくなります。

ここで新たな問題が生じます。サービス力を駆使して価格差別をする店は、売るために無意味に価格を下げようとするものと遭遇するからです。これは黎明期のGM対フォードのような状態です。価格を下げて売り勝つには、「サービス条件」がついて回るのです。

価格差別の意味を正しく理解しておかないと間違いを冒す可能性があるので注意してくださいと言ったのは、この点なのです。

つまり、サービスが他社よりも明らかに良いときに、価格は力を発揮するのです。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

いい階段、よくない階段



見込客さらに新規客にする「階段」を用意する

 お客さまが自然だと感じることができるコミュニケーションをする。つまりホスピタリティを柱にして安心を重ねながら、その一方でお客さまの感情を動かすことで、関心を高めて、「必要でないし、欲しくもない」状態から、見込客に引き上げ、「必要だし、欲しい」状態に段階的にアップしていきます。

必要と欲求のバランスが変わるようにすることが大事なのです。
バランスと変える力が、親切を基盤にした信頼と楽しさなのです。

真面目に努力していたらいつか報われると考えている人には、安心を重ねることはできても、お客さまの感情を動かすことには関心が低いので成果がついてきません。

いい真面目とよくない真面目


見込客さらに新規客にする「階段」には、販促がありますが、もっとも大事なのは「コミュニケーション」です。
来店されたお客さまには必ず満足して帰っていただく強い意志を持った、ホスピタリティを柱にした「コミュニケーション」です。

ところが、俗にいう「サービス」がいいから売れるかというとそうとも限りません。
(俗にいうサービスがいい店とは、ここで言い続けている「サービスの条件を満たしている店」と違います。)
真面目に行動することは大切です。信用の基本です。しかし真面目には落とし穴があることを知っておきましょう。
不真面目のススメをするわけではありませんが、とても大事なことです。

真面目には、いい真面目と、よくない真面目があります。
いい真面目とは自分を信頼している真面目です。
よくない真面目とは、自分を信頼していない真面目です。

自分を信頼している真面目は、自分が相手に受け入れられるための真面目ではありません。
自分を信頼していない真面目は、自分が相手に受け入れられるための真面目です。

つまり、自分を信頼している真面目は、相手のことを考えることができる真面目です。ホスピタリティにこだわれるのは、この真面目です。
自分を信頼していない真面目は、相手のことを考えているようですが、実は自分が受け入れられるためなので、相手のことに気が回りません。考えているのは自分のことなのです。

自分を信頼していない人は、コミュニケーションするとき、相手が自分をどう思っているかに注目します。そのため相手の考えや意見に集中できません。
傾聴ができません。

傾聴とは、簡単に言うと相手の考えや気持ちを相手の気持ちになったように理解しようと聴くことです。相手とは別な人間なので、簡単なことではありません。だから一生懸命に聴かざるを得ません。自分のことを考えながら聴いていたのでは理解できません。
自分を信頼している人は、これができます。自分のことを忘れて、相手の考えや意見に集中し、相手がどんな人か、どんな気持ちなのか、何を言いたいのか、どうしてほしいのか、できるだけ深く相手を知ろうします。

自信がないと、これができません。これは悩みを持っているこどもが、授業に集中できない状態にそっくりです。先生の話を聞いていない子は、家に帰っても勉強よりも不安に関心を持っているので、成績が悪く、他者との比較で自信をなくします。

相手が自分をどう思っているかに注目していると、これと同じことが起こってしまうのです。ますます自信を失くします。より一層、相手が自分をどう見ているかに注目するようになります。
自分の不足を指摘されると、批判されていると思い込み、拒絶的な態度を強めてしまいます。
このように自分がどう評価されるかが気になると、温かみのある深いコミュニケーションは不可能になります。よくない真面目とは、これなのです。これでは売れません。

売れないのは「楽しくない」からです。楽しいというのは冗談を言って笑わせるとかそういうことではありません。サービスの条件のひとつである「買いやすさ」につながらないのです。なぜなら相手が主役ではないからです。

【サービスの条件】

・(存在価値が感じられる)必要または欲しいものがある
・(存在価値が感じられる)きちんとした完全な商品(または役務)がある
・(存在価値が感じられる)買いやすさがある
・(存在価値が感じられる)気持ちよさがある
・(存在価値が感じられる)コストパフォーマンスの高さ

自分のことが気になった上での真面目な接客には、一応の気持ちよさが感じることができても、温かみのある「買いやすさ」に届かないのです。
これでは、見込客づくりで損をしてしまいます。

ですから、お客さまの身になった接客をどんどんして、自分を信頼できるようになるようにします。
接客が苦手な人でも、お客さまの身になった接客をしていると、必ずいい反応が返って来ます。やればやるほど自信がつきます。


見込客づくりのポイントは傾聴。


私たちが暮らす社会で一番多い悩みや解決したいことは「人間関係」が断然トップです。家族間のコミュニケーションすら思うようにいかずに苦しんでいる人がたくさんいます。

「人間関係」の問題は、「傾聴できない」「傾聴しない」のが原因なのです。実は傾聴できれば解決できることが大半なのです。

ですから、お客さまは、買い物に行ってまで「自分の言うことを聞かずに、店の都合が優先される」状態には、本当にうんざりしているのです。

そのことが分かっていて、繰り返し傾聴できれば、信頼関係は築けるのです。
このスキルはとても重要です。なぜなら、あまりにも傾聴できない店が多すぎるからです。本当にうんざりしているからセルフを好むのです。傾聴できないのはデパートの業績不振の一因でもあります。
ネット販売が順調なのは、セルフでありながらメールとサイトを使って傾聴しているからです。

しかし、うんざりしている人が多いほど、差別化するポイントになるのです。

さて、傾聴するには、傾聴する機会を作らないとできません。
そこで「会話」のきっかけが重要な役割をします。
ホスピタリティの出番なのです。そういうとテクニックのように聞こえるかも知れませんが、因果関係を考えたら、それしかないのです。

お客さまへの気づかいの質問、それしかありません。いくらでも用意できます。毎日変化している天気とドライブの関係からでも、気づかいの質問は作れます。クルマはひとつ間違うと凶器なので、気づかいの質問ができます。
余りそういう意味で取り組んでいるSSは少ないのですが、実はボンネット内点検も、そのひとつなのです。これはしておきべきですね。油外収益の見込客作りという点では外せません。

先にお話したように、油外収益でも真面目のあり方が影響します。
自分を信頼している人(店)は、自分が相手に受け入れられるためのサービス、点検ではありません。相手のためにします。
自分を信頼していない人(店)は、自分が相手に受け入れられるためのサービス、点検です。自分のためにします。


コミェケーションを良くするポイントは「私を主語にする」


信頼関係を作るうえで、傾聴と併せて、実行したいのが、主語です。
英語なら、「I (アイ=私)]を主語にして話す習慣があります。
率直、誠実、自己責任を柱にした快適なコミュニケーションをめざすには、英語のように「私」を主語にしましょう。

実際に使ってみると分かりますが、自分の使う言葉に対する責任感が変わります。
「私はこう感じる」「私はこう考えている」と主体性が自分にあるのがはっきりします。

これが「あなたが言った」「あなたの考えだ」というように主語を自分以外にすると、責任感が薄れ、主体性は自分から遠のきます。クレームになる発言を思い出してみてください。「私」がなく、「(あなた)」=あなたとは声にしていないがあなたが主語のはずです。
責任を引き受けたくない人にはうってつけですが、自分の仕事なのに、傍観者のように感じます。それが狙いということであれば成功ですが、その成功は決定的な失敗になります。
お客さまに対してもそうですが、自分への信頼感を高めるには、ぜひ「私」を主語にした会話をしたいものです。

信頼感は階段の基本です。階段にはいい階段とよくない階段があるのです。お客さまが昇りやすい階段を用意しましょう。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

▼ライフスキル講座 ここから

見込客の 心にレッドカーペットを。



見込客
新規客
固定客
の順番で、ステップアップしていくことをお話しましたが、今回はさらに

・お客さまには2種類ある
・お客さまの計算
・店側のあり得ないムリな要求
・長期、短期の両方で心を動かす階段を用意する

お客さまには2種類ある。

見込客
新規客
固定客
の順番でプロセスをたどります。
ところが、売りたい気持ちがいっぱいの会社(店)側は、お客さまには2種類あることを忘れてしまいます。

お客さまには2種類あります。
・現在、お客さまの人
・将来、お客さまになる人

「現在、お客さまの人」は「固定客」のみです。
「将来、お客さまになる人」が「見込客前の人」「見込客」「新規客」です。


通りすがりの旅行中のドライバーが、クルマのバッテリー・トラブルに遭遇した場合、ほぼ一瞬にして、バッテリーは「必要でないし、欲しくもない」商品から、いますぐ「必要だし、欲しい」商品に変化します。この方の場合は「新規」の「現在お客さま」です。

しかし、トラブルに遭遇していない状態なら「必要でないし、欲しくもない」のが普通です。見込客ではない状態です。見込客でもないお客さまにセールス活動をしかけても、ハエか虫扱いされるのが普通です。

お客さまの計算



お客さまには、マトリックスで示したように、プロセスがあります。

・必要でないし、欲しくもない
・必要だが、欲しくない
・必要でないが、欲しい
・必要だし、欲しい

必要と欲求のバランスの背景には、メリット・デメリットの計算があります。
お客さまは計算しているのです。
お客さまが意識する背景には、メリットの計算があります。メリットの計算をマトリックスにしたものが次の表です。

・買わないメリット
・買うデメリット
・買わないデメリット
・買うメリット

この表を、先の必要と欲求のマトリックスに重ねると、こんな感じになります。



買わないメリットでいっぱいのお客さまにセールスをかけると、お客さまは不快感を感じるだけでなく自分の生活の「敵」だと判断します。虫やハエならまだマシというわけですが、敵になってしまうと、もう二度と買っていただけません。

店側のあり得ないムリな要求

お客さまの心理をよく考えましょう。
見込客でもないのに、いきなり買ってくださいというスタンスは、通りすがりの人にいきなり恋人になろうというようなものです。

この状態は、お客さま側の心理に相当な負担があります。
いい仕事をするのに意欲が必要なように、買うにも意欲が必要です。心の準備が整っていないのに、買うというのはまさしく高い崖をよしのぼるような行為なのです。

売る側にしても、2%の人を相手に商売をして、98%の人に不快感だけを与えるに等しいという実にリスクの高い非効率な商売をすることになります。
両者にとって、いいことがない「WIN-WIN」とは真逆の発想です。

よく認識しておいてほしいのですが、これは時間の経過の問題ではなく、心の動き方の違いです。
先の「バッテリー・トラブル」のように、1秒前までは意識もなかったものが、急変することもあれば、10年来店いただいて意識が変わらない場合もあります。

だから心の階段を作りレッドカーペットを敷いてあげて、段階的に上がって来られるようにしてあげると意識が変わることもあります。これが見込客を作る作業で寸。
あくまでステップを踏むのは、お客さまです。お客さまがステップを踏む動機は心が動くからです。心が動くのは、会社(店)側が心を動かすようにするからです。


長期、短期の両方で心を動かす階段を用意する

会社(店)側がするのは、長期と短期の両面です。

・この会社(店)を信頼しているので、アドバイスを受けよう
・ここで買いたい

これは心を動かして、心をつかむことで実現できます。
心をつかむには、心が動かない状態ではつかめません、心が動かないとは自分の部屋の閉じこもった状態と同じだからです。でも心が動いて、会社(店)側に向くと、つかめます。

心をつかんでおくと(つまり見込客にしておくと)取り扱っていることを知っていると、困ったことがあれば相談にお見えになります。

階段を用意すうrことは販促でもできますが、階段にレッド・カーペットを敷くのはホスピタリティです。

心にレッドカーペットを。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

見込客を創る



見込客でない人を見込客にして、さらに固定客にしていく


全く興味を持たないお客さまを固定客にするステップは次の通りです。

1)見込客
2)新規客
3)固定客

見込客を固定客にする手順は「新規オープン」の事例が分かりやすいと思います。

新規オープン店は、顧客がゼロから立ち上がります。
そこで新聞折込など告知をして、新しく店ができたことを知らせます。
このとき、反応してくれる人は2%程度です。ポスティングをしても6%程度です。

つまり98%の人が、新しい店を「必要でないし、欲しくもない」と考えているのです。
2%の絶対数値次第ですが、この状態で立ち上げて淡々と商売をしていたら、思うように伸びません。それでもライバルの失策で不満を持ったお客さまが徐々に移ってきます。
しかし、こちらの方が、以前利用されていた店以下のサービス力なら、また去って行きます。

永年やってみて、閉めていく店がたくさんあります。それぞれに口々に「やれることはしたんだけどな」「こんなビジネス環境では。」と話します。しかし見込客を作る努力をしたのかどうか、やるべきことをしなかった結果が大半です。


見込客を作る

法人取引を中心に展開していると、顧客獲得のために飛び込みや紹介で、相手方を訪問して交渉、その取引成立に向けて、その後もフォローします。

この場合のプロセスでも分かるように、最初から見込客であったわけでなく、接点を持つことからスタートして、交渉を重ねて「見込客」にしていきます。
交渉をしても見込客にならない場合もあります。
つまり、見込客がそこにいる場合もありますが、どちらと言うと”見込客にしていく””見込客を作っていく”方が多いものです。

法人取引の場合、管理表を作ってフォロー状況を記録しておけば、見込客数もすぐに分かります。さらに個々の見込客の予測使用数量を計算すれば、販売予測量も算出できますので、目標数量の不足分は、新たな見込客を作って補うようにします。

現金の場合でも要領も同じです。
小売店の場合、個人ユーザは一軒あたりの購買量が少ないので、費用対効果の見地から、個別に訪問して交渉せずに効果的な告知をするのが主たる活動になります。

商圏を活動しやすいようエリアに分類して、告知を繰り返します。大々的に新聞折込をしても2%、ポスティングをしても7%程度ですから、小規模な告知では限りなく反応はゼロに近い。それを前提に反応が出るように繰り返していると、必ず反応が出ます。

エリア別の世帯数、自動車保有台数、来店台数から見込客数が見えてきますので、対象商圏の見込客数が把握できます。続けていると、反応の高いエリアと低いエリアが数字になって表れます。

次に見込客数の多いエリアから重点的にアプローチして、新規客数を増やしていきます。

 書くとこれだけのことですが、漫然と気まぐれで告知していても効果はでません。
効果的な方法を採るということは、お客さまの心理に基準を合わせて行動するわけですから、自分たちの都合は二の次です。同じ人間ですからつらいことはつらい。しなくてすむ無理ならしないほうがいい。

そこで、ダラダラと続けて、士気の下がった状態で仕事を続けるか、覇気や活気のある状態で続けるか、いまと少し先、さらに将来を予測して「最善」を選択します。
会社も従業員も、一生のことに影響すること、「丸太橋は一気に渡らないと落ちてしまう」のが道理なので、ムリをしたなら、一刻も早く求める結果を出すように急ぎます。

告知で記憶を強くしたお客さまを、来店していただく行動にステップアップするために、どうすればお客さまの心を動かせるか、全員がひとつになって挑む態勢を作ります。

どういう理由で、どういう目的で、なぜそうするのか、繰り返し、繰り返し、行動によるイメージの記憶と、考え方を説明した言葉の記憶で、意識を作っていきます。

「店に来たお客さまはひとりでも多く感動させて帰っていただく」
「お客さまを待っている仲間にひとりでも多くのお客さまを送り込む」

告知を応援するのは現場の接客、現場の接客を応援するのは告知。一人二役、やっているのは、どちらも同じ人間が実行する相互補完の関係です。

そうして見込客を作り、新規客を作り、固定客を作っていきます。小売店の場合、この緊張感が店頭の軒先に出ます。店の前を通過するお客さまのなかにも見込客を作っていきます。

「少しでも楽ができるように」の気持ちがムリを自ら重ねる。それが接客に出るので、やった分だけお客さまが増えていく仕組みができます。
見込客が増えれば、新規客が増え、新規客が増えれば固定客が増える。その仕組みが機能して、他社(他店)よりも、リピート率が明らかに高い状態になったら、口コミが起こります。
口コミは仲間が増えたようなもの、しかも、もっとも効果的な告知をしてくれます。

こうして、もっとも大事な数式のバランスがとれるようになります。

(客単価-新規客獲得コスト-原価)×客数=利益

客単価は、期間と取扱商品で変わりますが、その基盤になるのは信頼関係の強さです。信頼関係が強いと、期間は長く、売れる商品の点数、金額も多くなります。
計算するときは「期間」を考慮しましよう。


数式の意味

(客単価-新規客獲得コスト-原価)×客数=利益

この計算式が言わんとしていることは、「買ってください」ではなく、「売って下さい」というお客さま、正確には「もっと売って下さい」と言うお客さまをどれだけ多く作ったかと計算するものだと言えます。


売れる状態にするために不可欠な条件


私たちは、仕事、家庭、地域、子育て、介護など心配事がたくさんあります。比較的気楽な若い世代でも、勉強、彼氏、彼女、ほしいものなど気になることがたくさんあります。
どんなビジネスでも、その行き先には、98%の「ノー」「どうでもいい」「関係ない」が待ち構えています。職場を離れたら自分も98%にひとりです。

「おれにはすることがある。それどころではない」と考えているお客さまの意識に、入り込む、それも受け入れられるよう入り込まないと商売になりません。

インターネット・マーケティングでは常識になっている「パーミッション・マーケティング」つまり、あらかじめ承認を受けた顧客や消費者に対してのみ勧誘や販売を行うルールです。

どんなビジネスでも、お客さまの気持ちが動かないと「お客さま」になってもらえません。「お客さま」になるには順序があります。

それが、次のマトリックスです。

・必要でないし、欲しくもない
・必要だが、欲しくない 
・必要でないが、欲しい 
・必要だし、欲しい

私たちは、「なぜ、こんなものが売れるのか」と疑問に思うことが多々ありますが、欲しいから買うのです。
必要は計算の結果の判断ですが、欲しいというのは感情です。「欲しい」が強くならないと売れません。

欲しいと思うようにする方法が組み込まれていない計画は、因果関係を計算していない空想でしかありません。
感情を動かす方法を組み込んで、実践できるものでなければ計画ではないのです。

最初は大変だと思いますが、半年も一年もかかるものではありません。数ヶ月かかる場合もありますが、因果関係(原因と結果)を掘り下げる、つまり「なぜ」を最低3回以上、繰り返せば、かなり掘り下げられます。掘り下げる、とは、本当の原因が分かるようになるということです。

原因と結果が分かると「障害がどのようにして発生するのか」が理解できるということです。つまり失敗を未然に防げます。それが分かると、今度は「どうしたら"ここに"到達するのか」と、結果から逆算します。因果関係から脱線せずに考えます。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

2010年3月24日水曜日

儲かる仕組み



儲かる仕組み

儲かる仕組みは、
客数を最大化する
客単価を最大化する
新規客獲得コストを最小にする
原価を最小にする
自然と利益は最大化される。

これは売る立場の願望ですが、買う立場でもこの数式は理想的です。
なぜ、買う立場でも理想的なのか、その鍵を握っているのが「客単価」のとらえ方です。

客単価を1回の取引で考えるか、長期間の客単価で捉えるかで、客単価の意味は、売る側にとっても、買う側にとっても、全く違うものになります。

(客単価-新規客獲得コスト-原価)×客数=利益

事例1:(3000円-5000円-1500円)×1000人=▲3,500(千円)

事例2:(30000円-5000円-15000円)×1000人=10,000(千円)

非常に単純な計算です。1回の取引を3000円として、上(事例1)はリポートしない1000人のお客さまを集めた場合.
下(事例2)は同じ1000人が、10回の繰り返しリピートしていただいた場合です。

これを見ただけで、最初に説明したように、人は存在価値を確かめたい欲求を持っている、それを充足することが重要だということがわかります。
つまり、徹底的にサービスの条件を可能な限り最高レベルに引き上げることが仕事の本分であることが分かります。


客単価をどう捉えるか

客単価をどう捉えるかで、ビジネスが変わってきます。
1回の売買の単価を客単価として計算するのが常です。

1回当たりの売上=客単価
1日の売上÷1日の客数=客単価
1ユーザの月間売上÷1ユーザの月間売上回数=客単価

確認したいことによって計算の仕方は違うものの、客単価の「捉え方」は同じです。

しかしクレジットカードのポイントサービスなど類似サービスが百花繚乱の囲い込み作戦が常道の時代の時代には、その事実を無視するわけには行きません。「生涯取引」が目的の囲い込み作戦が激しくなるほど、新規客獲得コストも上昇の一途です。
すると以上のような「捉え方」では、現実に適したサービスができなくなってきます。

ですから「(客単価-新規客獲得コスト-原価)×客数=利益」で計算するのが本当だし、そうなると「客単価」も「取引期間」で計るのが妥当です。
そこで事例1、事例2のような計算になるわけです。
この計算式で計算をすると、「また利用したい」「他は利用したくない」と思ってもらえることが、利益最大化の命綱であることは明白です。

いくら「売れ!」「売りたい」と言っても、決めるのは「お客さま」です。「お客さま」は会社(店)の目的つまりサービスのあり方に共感して、「また利用したい」と考えます。つまり「目的」こそ、あらゆる問題を乗り越える羅針盤なのです。
だから「目的」が真の命綱なのです。


【サービスのあり方】
・(存在価値を感じることができる)必要または欲しいものがある
・(存在価値を感じることができる)きちんとした完全な商品(あるいは役務)
・(存在価値を感じることができる)買いやすさ
・(存在価値を感じることができる)気持ちよさ
・(存在価値を感じることができる)コストパフォーマンスの高さ


「目的」「目標」「計画」

ところが市場に出かけてみると分かりますが、目標を追いかけている会社(店)はあるけれど、目的を追いかけている会社は少ない。そもそも目的と目標の違いすら分かっていない場合が少なくない。

おかげでサービスの改善に頑張っていたら、実績が落ちて来るという奇妙なことが起こってきます。
奇妙ですが、とてもよく分かる現象です。目的が数値目標化したような状態になっているからです。
これは日頃から「がんばって売っていきましょう。」と数値目標を追いかけている習慣をサービス力の改善にも使っているからです。「目的」「目標」「計画」のあり方を間違えて記憶した結果です。

目的は、「一生涯取引していただける関係でいたい」、「ひとりでも多くのお客さまにひとつでも多くの満足を提供したい」など、心のあり方です。

目標は、目的を実現するための具体的な目標や数値目標です。

計画は、目標を達成する具体的な行動を決めたものです。
計画とは、因果関係(原因と結果)を計算して、未来を予測した対策です。
放置すれば生じる障害を事前に手を打つことでうまく乗り越えて、物事が進むように練ったものです。
正しく計画することで、一度やった失敗を繰り返さず、逆に有効な情報として使えるので、成果と人材育成が同時に発展していきます。


不安を動機付けにしてはいけない。

実は「目的」「目標」「計画」を間違って記憶をしたために悩んでいる人が、老若男女、国中にあふれています。その典型が「三日坊主」です。

こういう声があふれています。・・・・「やらなければいけないと思うんです。やる気もあるんですよ。でも時間も足りなくて、優先順位もうまくつけられない。計画も作るんですが”計画倒れ”になる。自分は意志の弱いダメな人間です。」

・・・・こんな風に、自分の気持ちの弱さを原因にする人が多いのです。しかし、いくら自分を責めても、三日坊主を繰り返しても、計画倒れになるのが当たり前です。立っていられないほど薄い計画だから倒れるのです。

なぜなら、「目的」「計画」もないまま、不安が動機になって感情的に目標を設定して、やらねばならないと精神をムチ打つ形で「がんばらなければいけない」と数値目標に勢いだけで向かいます。
しかし感情とは気分ですから、今日はやる気であっても、次の日には気分が変わっているものです。体調が毎日微妙に違うのと同じです。

自分も、部下も、上司も、みんな人間だから同じです。だからこそ、人の上に立つものは、人間とは、感情的な生き物であることを前提にして、感情に流されず合理的に仕事や勉強を進めるために「目的」「目標」「計画」を活用するのです。

「目的」は心のあり方であっても、それでは身動きできないので、「目標」「計画」と段階的に技術に置き換えるのです。
それでも最後は人間がすることですから、気持ちのあり方で結果が変わります。
そこで、正しく技術が使いこなせる「やる気」が必要になるのです。

儲かる仕組みは、
客数を最大化する
客単価を最大化する
新規客獲得コストを最小にする
原価を最小にする
自然と利益は最大化される

これだけだとスローガンです。最大、最小を数値に置き換えて、期限を切ると目標になります。作ろうと思えば目標も簡単に作れます。数字が並んだだけでは、身動きできないので、目標数値を達成するために、”どんな行動をするのか”具体的にしていきます。それが計画です。
つまり目的は憲法のようなもので、計画は法律のようなものです。マニュアルも行動の一部です。
ビジネスとは、小さな技術の積み重ねです。だからやること、やり方を間違えると、うまくいかないのです。


ビジネスは技術

「儲かる仕組み」は、なにを販売するにも、どんなビジネスにも転用できます。
もちろん油外収益にも使います。

その最初のステップは「目的」から始まります。「目的」はこころであり、技術でありません。ところが技術がないと「目的」を技術にしてしまう場合があります。
お客さまはこれを嫌います。自分が金儲けの道具にされていると感じるからです。

・目的をしっかり持つ。
・サービスの条件を整えて実行する
・まだ取引のない人の感情を動かして、見込客を作る
・見込客の感情を動かして、新規客を集める
・新規客の感情を動かして、固定客にする

お客さまの感情が・・・「また利用したい」「他は利用したくない」・・・そう動かないと固定客は作れません。それは見込客を作る条件でもあります。

マートワン
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト

2010年3月19日金曜日

お客さまの行動 3つのステップ




お客さまの行動には3つのステップがあります。

STEP.1 見込客
STEP.2 新規客
STEP.3 固定客(既存客)

さて質問です。この3つのステップの内、一番力を入れているのはどこですか?
自分の体験でお話すると、私が一番、力を入れて、行動してきたのは「見込客」です。見込客は、まだ取引がないので、利益になりません。だから、「固定客」と考える人、あるいは「新規客」と考える人もいるかも知れません。決して間違いではないでしょうが、やっぱり「見込客」が重要なのです。

なぜなら「見込客」がなくなれば会社の成長は不可能になるからです。
それなら「固定客」がいなくなると、もっと問題だろうと考えるかと思います。確かにそうですが、「固定客」は必ず減っていくものなのです。必ず減っていくものだから、新規客が必要で、新規客を集めるには、まず見込客が必要なのです。

見込客は、どのようにすれば作れるかを考えてみてください。見込客は勝手に湧いてきません。だから見込客にかかる費用は、「新規客獲得コスト」に含まれます。見込客を作るには、固定客がたくさんいるほど有利です。固定客がたくさんいるとは、たくさんの人が支持してくれているからです。たくさんの人が支持してくれていると、まだ取引していない人も支持する声を聞いて、見込客も増えますので、その中から新規客になってくれる人も増えます。

つまり「見込客」「新規客」「固定客(既存客)」は三位一体の関係なのです。だから「見込客」を最重視すると、「固定客(既存客)」に持てる力のすべてを投入せざるを得ないのです。言ってみれば「見込客」には持てる力のすべてを超える力を投入します。

この関係を行動で体験していくと、自然に「固定客(既存客)」を大切にしたいと思うようになります。新規客がお越しなると、囲い込みの努力が抜けるようなこともなくなります。「見込客」を作る努力の大変さを身にしみて記憶しているからです。
見込客は、「固定客(既存客)」を大切にしていたら自然に増えるものではありません。見込客は作るものなのです。

■ 見込客の定義

営業マンに「見込客は何件あるのか」と聞くと「○○件あります」と返してきます。そ
の内容を確認すると、実際には「ゼロ」ということが少なくありません。
営業マンがあると思っていた件数が「ゼロ」になってしまうのは、営業マンが勝手な判
断しているからです。
「前回いつ訪問しましたか」と聞くと、ほとんどが1 ヶ月前以上だからです。これで
は「見込客」とは言えません。最長でも1 ヶ月以内です。なぜなら見込客とは売り手
が新規客にしたいと考えているから見込客ではないからです。
見込客とは「取引を検討してくれている人」のことです。


■ 見込客の作り方

見込客、つまり「取引を検討してくれている人」を作るにはどうしたらいいでしょうか?
・告知
・アピール
・口コミ

表現は違いますが、手段とメッセンジャーが違うだけです。メッセンジャーの違いで多少表現が違うだけで、内容は同じです。
「当店を利用すると、他よりも断然いいですよ」ということです。だから伝えやすい内容がはっきりあると伝わりやすくなります。
口コミは、その典型です。
難しい説明が必要なら口コミにできません。簡単な内容とは、お客さまが必要としていることです。


マートワンホームページ
【アサーティブネス】自分をじぶんの味方にするために
【アサーティブを学ぶ】ライフスキルで自分を動かす
日本全国男前プロジェクト
ゲンキポリタンのじぶんぢから再生プロジェクト